35歳以上の80%以上の人が歯周病
成人の歯を失う原因の第一位は歯周病です。
虫歯のように、歯に穴があいたり、痛くなったりといった症状はわかりやすいですが、歯周病は、少しずつ歯を支えている骨をむしばみ、かなり進行しないと自覚症状があらわれないことから、治療が手遅れになりがちです。それゆえ成人の方の歯を失う原因の第一位となっています。
清水歯科藤沢院では2種類の歯周病治療方法から治療法を選択して頂く事が可能です。
従来からある一般的な歯周病治療、そしてもう一つが顕微鏡を用いた歯周病治療です。
2つの治療方法の違いは?
一般的な歯周病治療は結果的に歯肉を減らす事によって治癒を促す治療。顕微鏡を用いた治療は歯肉を極力減らさない、場合によっては増やしながら骨を再生させる治療方法と考えています。
ここでは、まず一般的な歯周病治療に関して御説明致します。
歯肉を減らすことによって治す??
歯周病とは、細菌が感染することによって歯を支えている骨が吸収(溶けてなくなる)する病気です。
歯周病は細菌が原因の感染症です.
この病気に対抗する術は、細菌を
徹底して除去する事です.
これは我々と患者様ご自身とが協力し
治療を進めていく必要があります.
実際の治療の流れを通して歯周病治療の流れを見ていきましょう.
Case 1 軽度の歯周病
Aさん34歳男性の患者様 定期検診 悪い所があれば治療をして欲しいとのご希望で来院されました.
a)まず、全体的な精密検査を行いました.その結果、全体的な歯肉の炎症と右下奥歯に進行した歯周病を歯周病の検査とレントゲン写真にて発見しました.
b)歯周病の原因が細菌が感染する感染症である事をご理解いただき、まず一番重要なご自身での歯ブラシのトレーニングを受けて頂くことになりました.(なぜ、歯ブラシのトレーニングを最初にやるのかというと、せっかく治療した部分の再発防止と、なるべく治療箇所を減らしたいからです.実際の治療結果を見れば納得いただけると思います)
c)歯ブラシのトレーニングを繰り返す事で、歯周病がかなり改善し、歯周病が残存しているのが右下の一カ所だけになりました.
そこで、その部分を再度検査してみると以前詰めた、詰め物がぴったり合っていないのが分かります.そこで、その部分を再度綺麗に詰め直し
歯茎の下にある歯石をとりました
d)歯石を取った後の写真と検査結果です.
歯周病は全て、おさまり良い状態になりました.
e)歯周病治療はここからが大事なのすが、再発を防止する為に定期的な検査とケアが必要になります. 再発防止の為に是非通ってください
Case 2 重度の歯周病
Bさん44歳の男性の患者様 歯がぐらぐらして咬むと痛い,昨日から痛くてなにも食べていない.
お口の中を拝見した所、歯がすでにぐらぐら動いており、勝手に抜けてしまいそうな状態でした.また、この歯だけではなく、全体的に歯周病が進行している状態でした.
a)まず、お痛みがある部分に大きな膿みの袋があった為、レーザーにて 除菌し、膿みを中から出しました.
数日後、お痛みが軽減した時点で残念ながら抜歯させていただきました.
b)全体的な検査を行い他の部分に病気が及んでいないか検査しました(歯周病の場合は、よほど重症にならない限りは痛みがあまりでない為、精密検査な検査をする必要があります)
c)検査の結果、上顎の奥歯に重度の歯周病があり、歯を残す為に必要な処置をひとつずつ説明をし、治療に同意いただきました.
d)どんなに難しい歯周病治療もまずは、歯ブラシ練習からスタート.歯周病がひどいのにこんな事をするのかと疑問を持たれていましたが、ブラシの効果を説明し納得していただきました.
e)歯ブラシ練習後、歯肉の炎症が良くなり引き締まった事で治療が必要な歯が減少し、この後の治療の下準備ができました.
歯ブラシの効果を実感していただき、歯ブラシのレベルも非常に高くなっています.
f)骨が大幅に減っている箇所に骨を作る手術(歯周再生療法)
g)奥歯の炎症がなくなり、歯肉、骨も安定した所で、最終の歯を型取りし、歯を入れました.
h)歯を長持ちさせる為に、Bさんの歯に合わせたメンテナンスプログラムを作成し、定期的にチェックをさせていただいております.
応急処置
お痛みがある場合は、まず応急処置を行いハレや痛みを取り除きます
精密検査
ハレや痛みが無くなっても病気が治ったわけではありません.どこに病
気があるのか.また、なぜ悪くなったのかを知る事は再発しにくい健康
な状態を維持するのに必要なのです.
(歯周病は痛みが出にくい病気なので、非常に重要)
治療計画とカウンセリング
治療は、痛みがある所、穴が空いてる場所をただ埋めるというような
その場しのぎでは、うまくいきません.
再発しにくいように、原因をなくした上で治療の計画を一緒にたてる
ことで、ご自身が納得できる形で治療を受けて頂く事ができます.
*この際、医学的にお体の為にならない治療に関しては、申し訳有り
ませんが医療人としてお断りさせていただいております.
初期治療
治療の手順として、もっとも大事な段階です.歯ブラシのトレーニング
や歯石除去、合っていない被せものを取り外し磨きやすい仮歯に変え
る等の治療を行います.これにより再発しにくい状態になりこれから受
けて頂く治療の効果を最大限引き出す事ができます.
二次治療
初期治療の段階で完全に治癒が得られなかった治りにくい部分に対し
てより踏み込んだ治療を行います.
歯周再生療法や歯周外科治療、インプラント治療等がこの段階に含ま
れます
修復治療
歯周病には、歯周病に適した被せ物の設計があります.この段階では、仮歯で問題が無かった事を確認した上でご自身の口にあった精度の良い歯をオーダーメイドで作る段階です.
メンテナンス
もっとも大事な歯を長持ちさせる為のステップです.残念ながら歯科治療では、治療終了時がもっとも良い状態です.
良い状態を維持するためにご自身では気づきにくい部分のチェックやクリーニングを定期的に行う事で健康で気持ちの良い状態を維持するお手伝いをいたします.